10年前にsalesforce.comを初めて見て、業務系パッケージソフトの時代が終わるのだということを知った。当時はまだASP(アプリケーションサービスプロパイダ)と呼ばれていて、Saasやクラウドという言葉はなかったが、必死にASP事業を立ち上げようとしていた私に未来をみせてくれるには十分すぎるものだった。
当時のIT業界は大手企業への統合型業務システムの導入が一巡しており、蓄えたデータベースをさらに活用する道を模索するため、営業支援システムへとトレンドが写っていた。何億円ものシステム開発費が大勢のエンジニアの給与に消えていく最後の時代、初期投資ゼロで使い始められるsalesforce.comはすでにウェブサイトが営業窓口となることを前提にした機能すら備えていた。
システム導入費が数千万円から数億円かかっていたSFA(セールスフォースオートメーション、営業支援システム)やCRM(カスタマーリレーションシップマネージメント、顧客管理システム)を、初期費用ゼロ、1ユーザ月額7,500円から使い始められるようにしてしまったsalesforce.comはSOHO企業でも大企業と同様の営業管理、カスタマーサポートを実現できるように作られていたが、まだYahooBBすら無かった日本には早すぎた。しかし米国では急速に浸透していった。
そのかたわら、linuxを中心としたオープンソースコミュニティはあらゆるソフトを無料にしようと貪欲だった。オラクルを飛び出した優秀なチームが開発したsalesforce.comも、オープンソースコミュニティによってコピーされ、SugarCRMが生まれた。そこにビジネスモデルは無かったが。
今ではSugarCRMも有料化され、Saasとして提供されているが、SugarCE(コミュニティエディション)として無料でインストールすることができるので、試してみることができる。
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